
シュトレンはドイツの代表的なクリスマスのお菓子です。
硬めの生地に干した果物やナッツを練り込んで焼き、白い粉砂糖で包まれています。
このシュトレン、すごく長持ちするものですが、なぜなのでしょう?ドイツではいつ、どのように食べるのでしょう?
シュトレンはドイツのクリスマスケーキ
日本では「シュトーレン」と表記されることが多かったのですが、最近は実際の発音に近い「シュトレン」が一般的になってきました。
夏が過ぎて秋になったかな、と思うとすぐに店頭で売られるようになります(9月末くらいから)。ちょっと気が早いのではないかと思うのですが、シュトレンは典型的なドイツのクリスマスのお菓子で、プレッツェル(薄焼きクッキー)と共に根強い人気があるのですね。
シュトレンはお店でももちろん買えますが、自宅で焼く人も多く、地方により、そして家庭により、いろいろなバリエーションがあります。マジパン(アーモンドの粉を練ったもの)がたくさん入ったものもあります。
最近では各地のシュトレンも、ドイツ全域で買えるようになってきました。製造者も新しいものを開発して、目新しいものを(今までは入れなかったフルーツ、クランベリーとか)いろいろと販売するようになってきました。
シュトレンはどれくらい日持ちする?保存方法は?
秋になると売られ始めるシュトレンですが、市販品には保存剤が入っているから長持ちする、というわけではありません。
家庭で作るシュトレンも数ヶ月保存ができます。
長持ちする一番の理由は、乾燥しているからです。水分の少ない生地にドライフルーツなどを加え、長い時間焼いて表面の水分を十分飛ばし、その上でめいっぱい粉砂糖でくるみます。
ラム酒やブランデーを使っているので(ドライフルーツもラム酒漬けを使う)、これも抗菌剤の役目を果たします。
シュトレンを保存する時には、ラップでしっかりくるんで冷暗所に置きます。
シュトレンはいつ、どうやって食べるの?
シュトレンは通常「アドベント」から食べ始めます。アドベントは年によって多少日がずれますが、たいてい11月末からになります。
でも9月末くらいから店頭に並び始めるのを見ると、そんなに待てないという人がたくさんいるのかもしれませんね。
アドベントに焼いたシュトレンを、クリスマスまでのアドベントの間、楽しみます。なので、家庭で焼く場合は、何本(形が細長いので)か焼きます。
ドイツのクリスマスの代表的な プレッツェル(クッキー)は、アドベントの週末ごとに焼くという家庭が多いようです。
シュトレンは、焼いたばかりの時はかなり硬いのですが、ラップして保存している間に少しずつ柔らかくなっていきます。
硬くて重い焼き菓子なので、薄く切って食べます。保存用に周りにべったりついたお砂糖も、そのまま食べます。
ドイツではアドベントの期間、週末ごとにアドベントを祝うので、その時にプレッツェルもシュトレンも登場するのです。
アドベントにはろうそくが4本付いたAdventskranz(アドベントキャンドル)を飾って、週末ごとに1本ずつろうそくに火をつけます。4本目のロウソクに火が灯ったら(第四アドベント)、クリスマスはもうすぐそこです。
こうして、ドイツではアドベントの週末を、ロウソクとシュトレンと プレッツェルで祝うのです。
シュトレンは家庭で作ったものでも日持ちがするので、2月くらいまで食べ続ける人もいるようです。
ドイツのクリスマス菓子シュトレンの日持ちと保存方法 まとめ
ドイツの代表的なクリスマスのお菓子、シュトレン。
保存剤も使わないのに、驚異の長期保存食です。これも昔の人の知恵ですね。
もちろん市販のものは開封時に賞味期限を確認してください。
自分で作ったものは、ピッタリとラップでくるんで冷暗所に保存です。
シュトレンは見た目が美しいわけではなく、飾りつけもしていない地味で素朴なケーキです。でもこのお菓子には、美味しさと信仰と家庭の温かさがギュッと詰まっているんですね。
ドイツの本格的なシュトレンを作ってみました。簡単でしたよ。
本場ドイツのシュトレンを作ってみたよ!
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