2020年11月2日からのドイツの2回目のロックダウンについてはこちらへ
10月22日のドイツコのロナ状況はこちらへ。
日本でもロックダウンが必要とか、ロックダウン間近というのを良く聞くようになりました。
ドイツの現状については、私は「外出規制」「接触制限」「店舗など閉鎖措置」というような言葉を使っています。
要約してロックダウン、みたいな感じでしょうか。厳密にはロックダウンとは言わないような気がするのですが、この言葉もかなりあいまいな使われ方をしているので、ロックダウンと言っても良いのかもしれません。
ロックダウンすると、家から一歩も出られないんじゃないかとか、食料が不足するんじゃないかとか心配になるかもしれませんが、そうはならないと思います。
日本の都市部もロックダウンや外出規制がされるかもしれないということで、ドイツの現状について、こんな感じですよ、というのを書いてみようと思います。
もちろん日本で規制が厳しくなっても、ドイツと同じようになるとは限りませんが。
例によって「ドイツでは」と書いていますが、私の住んでいるドイツのNRW州の状況です。
ドイツは連邦制で、州によっていろいろと違うのですが、今回のコロナ対策については、なるべくドイツの中での政策の差をなくすような努力がされているようです。
また規制は徐々に厳しくなって行ったので、最初からここに書くような厳しいものだったわけではありません。これは2020年4月4日現在の状況です。
これまでの経緯については、3月18日に記事にしていますので、もし興味があればそちらをご覧ください。
人との接触を避けるのが目的
いろいろな施策がされていますが、結局はこれです。
*人との接触を避ける。
*人に近付かない
外出規制
他人との距離は、1.5m、できれば2mあける!
外出(公共空間での滞在)は、ひとりか家族(同居人)、もしくは家族以外にはひとりの同伴しか認めない!
友達と数人でお散歩なんてできないわけです。
それでも外出がいけないわけではないので、家にとじこもっていなきゃならないというわけではありません。
仕事にも行けるし(在宅勤務推奨)、買い物にも行けます。
散歩やスポーツも、規制に沿っていればOKです。
散歩の時も人とすれ違う場合には、なるべく距離をあけるようにします。
会合やコンサート、イベント、パーティーの規制
人が集まることは、やってはいけないことになっています。
コンサートやイベントは、かなり早くから規制の対象になりました。
コンサートホール、劇場、映画館、美術館/博物館などは閉まっています。
パーティーなども、個人宅でやるものも禁止されています。
もうすぐイースターですが、今年は家族(同居人)以外の人を招いてのお祝いはできそうにありません。
もちろんスポーツや音楽などのグループ活動も禁止です。
学校や保育園の閉鎖
学校や保育園は、完全に閉鎖されています。
親が医療従事者などの場合、特別に面倒を見てくれる場所が確保されています。
病院のお見舞いは、原則禁止になっています。
ドイツの店舗や飲食店などの規制
店舗の開店規制
生活に必要な物を扱う店舗のみ開店して良い、ということ。
この生活に必要なものって、人によってちょっと違うし、少しあいまいなので実施されるまでどうなるのか興味がありました。
生活に必要なものの筆頭は、食料品ですね。というわけで食料品店は開店しています。スーパーが開いているのは、とても嬉しいことです。
日用品を扱うお店も開店しています。ドラッグストアなどですね。
医院/病院、薬屋さんは当然開いています。
銀行、郵便局ももちろん開いています。
それ以外は厳しい基準があるようです。
たとえば、園芸店(お花屋さん)。大型店で、お店に買い物カートで入れて、自分で商品をレジまで運んで会計をするようなお店は開店していますが、個人で直接お客さんとやり取りしなければいけないような小さなお店は、閉店しています。
DIYのお店、工具とか板とかペンキとかが置いてある大きなお店は開いています。在宅勤務になったり職場が閉鎖されている人達が、この機会に家の片付けや修理をしようと思っているのか(お天気も良いし)、繁盛しているようです。
これは平日の午後6時過ぎのショッピングストリート。いつもなら仕事帰りの人達でにぎわう時間ですが、開いているのは薬屋さんだけというさみしさ・・・
デパートや衣服/靴関係は全部閉まっています。
私はフード付きのパーカーを買いたいと思っていたのですが、店舗閉鎖に突入してしまい買いそこねてます。この時期が過ぎたら、お祝いに買いに行こうと思います。
メガネ屋さんは開いていますが、行く前に電話をした方が良いようです。
直接の接触が避けられないような業種、美容院とかネイルサロンとかマッサージ店とかは、全部閉店です。
お店でも人との接触を最小限に
どこのお店でも、入店制限をしています。
お店の中にいる人の人数を一定に保つため、出てきた人数だけ入店させるため、入り口には行列ができています。行列も最低1.5mの間隔を空けるように、地面にテープで線が引かれていたりします。
たいていのお店では、ショッピングカートを使わないと入れてもらえません。ショッピングカートの分、他の人との距離が保てるからですね。
お店によっては、ショッピングカートの手に触れる部分を消毒してから渡してくれるところもあります。
うちの近所のスーパーでは、カート置き場の横に使い捨てビニール手袋を用意してくれています。
お店のいたるところに、「他の人との距離を保って!」と注意書きがあったりします。
レジも前後の距離を取るので行列が長くて、しかも前の人がレジをすっかり済ませてからじゃないと商品を置けないので、いつもよりもずっと時間がかかります。
スーパーのレジでは、客とレジの間に透明な仕切りがあって、それ越しに会話することが多いです。レジの人はたいてい手袋をしています。
それでも食料や日用品がいつもとあまり変わりなくあるというのは、とてもホッとすることです。
日本でも真っ先に品切れになるトイレットペーパーですが、それはこちらでも同じことです。どうしてなんでしょうね・・・私もトイレットペーパーは、見つけた時には買うようにしています。次にいつ手に入るかわからないからです。多少は備蓄しておかないと安心できません。
ハムスター買い(買いだめ)は禁止
ドイツ語で「hamsterkauf」ハムスター買い、なかなかかわいい言葉ですよね。
ハムスターがその時食べないものも口にため込むことから、その時に必要でないものをたくさん買い込むことをドイツ語でこう言います。
この買い溜めが禁止されました。トイレットペーパーはひとりひとパック、ティッシュペーパーはひとりひと箱、パスタはひとり2箱、という風に個数制限がされるようになりました(NRW州のデュッセルドルフ周辺だけかもしれません)。
トイレットペーパーが一番ですが、キッチンペーパーやティッシュペーパーなどの紙類は、いまだに棚が空っぽのことが多いです。
飲食店の規制
レストランもカフェも、全部閉まっています。
デリバリーとお持ち帰りはOKなので、うちの近くのレストランもデリバリーサービスを始めました。
もし違反して開店していると罰金(数十万円。取られたレストランの話を聞きました)です。
公共交通機関
飛行機は減便されています。ほとんど鎖国に近い状態ですからね・・・
鉄道は動いていますが、こちらも利用する前にきちんとチェックをした方が良いです。
地下鉄やバスなども動いていますが、時刻表が通常ではないことが多いです。このあたりでは、日曜日の時刻表で動いています(本数が少ない)。
バスは前乗り後ろ降りですが、運転手さんを守るために前のドアは開きません。後ろ乗り、後ろ降りになっています。バスの中でも、運転手さんに近づけないように、運転席の手前にテープが渡してあります。
まとめ
いろいろ細かく書いてきましたが、要するに
人と接触しないこと!
人との距離を保つこと!
そのために作られた規制です。
家にいましょう!
ということです。
新コロナウィルスの拡散を防ぐには、今のところ手立てはこれだけしかないということです。
もちろん国や地方自治体の政策なども影響してきますが、個人個人の自覚が問われているということですね。
もうすでにたくさんの方が犠牲になっています。経済も大打撃を受けています。
でもそれぞれが自分にできることをしていれば、犠牲や損失は最小限に抑えられるということなのだと思います。
ウィルスになんて負けてはいけない!
元の平穏な生活に戻るために、今が我慢の時なのではないかと思います。
2020年11月2日からのドイツの2回目のロックダウンについてはこちらへ
10月22日のドイツコのロナ状況はこちらへ。
2020年3月18日以降の経緯や補償、4月20日以降の緩和予定についてはこちらへ。
コメント