新コロナでハードロックダウンに突入したドイツの2021年1月の現状

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11月初めから始まったロックダウン、ひと月くらいで終わるかと思いきやその後も感染状況は悪化の一途をたどりました。

これはクリスマスの後にはハードなのが来るなと覚悟をしていたら、クリスマスを待たずに(待てずに)12月16日からハードロックダウンが開始されることに。

クリスマスは一年でも最も重要な行事なので、それを待たずに決行されるというのは余程のことです。

いつも冷静なメルケル首相のスピーチも、声が震えてしまうほど感情的なものでした。

1月10日までとされていたハードロックダウンが、さらに1月末まで延長されたドイツの現状をご報告します。

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2020年のドイツのクリスマスはしんみり

そもそもいつもなら11月末から始まるクリスマスマーケットが中止になって、この暗い時期をどうやって乗り越えれば良いの~?と叫びたいところに追い打ちをかけた、ハードロックダウンでした。

クリスマスマーケットがない分、どうにかして気分を明るくしようと考えた人が多いのか、家の周りの電飾などはいつもの年よりも多かったような気がします。

それなのに・・・寂しいクリスマスが過ぎて、おとなしく新年を迎えて10日がたつというのに、減って行かない新感染者数と亡くなる人の数・・・

2020年のドイツのコロナ禍を振り返ってみる

3月から12月までの、月ごと1日の平均の新感染者数と死者数です。

ロベルトコッホ研究所の数字をもとに私が計算したものです。

初期の頃の数字にはホプキンス大学のものも交じっていることがあるので、ロベルトコッホ研究所の数字と差がある場合があります。

3月の感染者は7日からの数字、死者数は21日からの数字で計算してあります。

感染者数と死者数には時差があることが良くわかります。

グラフにしてみました。わかりやすいですね。青が新規感染者数、オレンジが死者数です。

3月に感染者が増えた時には速攻のロックダウンで夏にはグンと減ったのに、秋になってからの増加は「爆発的」とも言える増え方です。

2021年1月に入ってからのドイツの感染者数

1月10日までの1日の平均新感染者数は、18,879人です。12月より若干減りましたが、クリスマスと年末年始休暇で、まだ計上していない数字があるかもしれません。

12月16日からハードロックダウンになったので、クリスマスも大晦日もみんなおとなしくしていた筈(!)です。

ハードロックダウンの効果が出てくるならそろそろなのですが、思うように数字が下がって行きません。

1月10日までの1日の平均死者数は、727人。こちらは確実に増えています。

これだけ感染者が増えてしまったので当然の結果とは言え・・・

ドイツのコロナ対策状況

ドイツは2020年11月2日から、2回目のロックダウンを行いました。ただこのロックダウンは「ソフト」なもので、部分的ロックダウンなどと呼ばれました。

この(今から思えば)中途半端なロックダウンは残念ながら効果が認められず、12月16日からのハードロックダウンへ、そして1月になっても効果が見られないことから、1月10日までの期日が1月末までに延長され、規制も一段と厳しくなりました。

これを書いているのは1月10日、うまく行けば規制緩和が発表されていたかもしれない日ですね。。。

去年の春の時よりドイツ全域に感染は広がっていますが、それでも場所によってかなりの違いがあります。

ドイツは連邦制なので州の権限が強いのですが、新コロナ対策に関しては国全体としてなるべく足並みを揃えるようにしています。

大まかなことは国全体として決定し、細かいところは州単位で詰めて行く、という感じです。

今回のハードロックに関しても、行動規制の範囲などは州によってかなり違いがあり、州の中でも市や地区によって違ったりします。

私の住んでいるノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州は、ドイツの中でも感染者が多く発生しているところです。

過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数(7日間指数)が基準になっていて、これが200人を超えた場合に自宅からの移動が15㎞以内に制限される可能性があるのですが、地域によってはこの指数が300人に近くなっているんですよね・・・厳しいです。

12月には60歳以上や基礎疾患のある高リスク層に、高性能マスクが3枚ずつ無料で支給されました。薬局に身分証明書(年齢確認)か健康保険から発行される疾病証明のような書類を持って行くというシステム。

ちょっとした混乱はあったようですが(何しろこれもかなり急に決まった)、高リスク層にはありがたい贈り物でした。

初回は無料で1月以降は高リスク層は安く購入できるのですが、市販のものもかなり安くなってきています。

ドイツのコロナワクチンの接種

ドイツでは2020年12月27日から、コロナのワクチン接種が始まりました。

まずは高齢者から。次に医療従事者へという順番らしい。

ワクチン接種の会場は、各地で12月初めから既存の大きなアリーナや体育館などで準備が進められていました。

高齢者施設には専用車が出向くのですが、自宅で暮らす方には招待状が届くらしいのですが、これも地方によって違いがあるかもしれません。

ワクチンは保管に超低温庫が必要なため、品質や配送でトラブルも聞こえてきています。

ドイツのこれからのコロナ・・・

これからどうなって行くのか、正直まったくわかりません。

これだけのロックダウンをしても抑えきれなくなっているのは、コントロールできる限界を越えてしまったのかもと不安になります。

ドイツ人は規則はかなり守るし、マスクの着用率もとても高いです。人の多いところではほとんどマスクをしているし、公共交通機関や店舗でも、きちんと守っている印象です。

もちろん例外はどこにでもあるものですけれど。

望みを託すのはワクチンなのですが、希望者全員に行き渡るのがいったいいつになるのか・・・

それよりも不安は、世界各地で見つかっている変異種かもしれません。

いずれにしても新コロナ発生から1年近くが過ぎて、いろいろなことがわかってきています。私たちは自分にできることをきちんとやっていくしかないのでしょうね。

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