ちょうど新コロナウィルスを騒ぎ始めたくらいからTwitterを始めて、当然コロナに関することをつぶやくことも多いのですが、最近はいったいいつ頃どんな状況だったのか、わからなくなることも多くて・・・
状況が刻々と変わっていきますからね。しかもすごいスピードで。
自分のためにもちょっとまとめておこうかと思います。
あくまでも私から見たドイツの新コロナ状況です。
また「ドイツ」と書いていますが、州によってかなり違いがあります。私が住んでいるのは「ノードラインヴェストファーレン州(NRW州)」で、新コロナはこの州の感染者が一番多く、いろいろな規制や政策は他の州より少し早く実行される傾向にあります。
新コロナの感染者が増えるに従い、どんどんドイツ全体で統一した政策を取るようになってきています。
2020年3月18日以降の経緯や補償、4月20日以降の緩和予定についてはこちらへ。
ドイツのコロナ感染者数の変化
D/M/Y | 感染者数 | 死者数 |
01/03/20 | 数十人 | |
02/03/20 | 100人越え | |
03/03/20 | ||
04/03/20 | 250人越え | |
05/03/20 | 400人越え | |
06/03/20 | 639 | |
07/03/20 | 795 | |
08/03/20 | 902 | |
09/03/20 | 1,139 | 2 |
10/03/20 | 1,457 | 2 |
11/03/20 | 1,567 | 2 |
12/03/20 | 2,369 | 5 |
13/03/20 | 3,062 | 5 |
14/03/20 | 3,795 | 8 |
15/03/20 | 4,838 | 12 |
16/03/20 | 6,012 | 12 |
17/03/20 | 7,156 | 12 |
最初の頃はこんなすごいことになるとは思っていなくて、だいたいの数しか控えていません。途中から感染者の数が増えて行き、興味を持ってくださる方も増えたので、実数をひろうようにしました。
データはすべてロベルト・コッホ研究所が公表している、その日の15時現在の数字です。
3月10日だけ、なぜかコッホ研究所のデータがアップデートされなくて、この日のデータだけはジョンス・ホプキンス大学のものです。
ドイツでは他人事だったのにいきなりやってきた新コロナ危機
2月末までは他人ごとだったドイツ
新コロナは中国とその周辺国で騒いでいる「他人事の感染症」という扱いだったのに、あれよあれよという間に大問題になって、今やドイツも当事者です。
2月の末にドイツでも感染者が発生し「これはちょっとまずいのかも」という空気が流れ、一時的に食品売り場から缶詰やパスタ類が消え、トイレットペーパーも消えました。
アジア食品店では、一時的にお米が店頭から消えました。
ハンドソープ類は2月末に消えてから、今までほとんど復活していない気がします。食料品と違って、元々需要も供給も少ないのでしょう。
元々ほとんど売っていない消毒(殺菌)関連品は、かなり早い時期に(2月中)消えてこちらは復活する気配すらありません。
トイレットペーパーや食料品は、影響を受けたもののその後復活しました。
3月に入ってからも、まだまだ新コロナより、難民問題、トルコ問題、サッカーの話題の方が扱いが大きい感じでした。
3月に入ってただごとじゃないことに気付いたドイツ
3月5日くらいからイベントのキャンセルが始まり、9日には1000人以上のイベント規制が勧告されて、ドイツ人の大事なサッカーが無観客試合になるなどの影響が出始めました。
この頃イタリアの感染者が1万人を超え、死者も600人を超え、その惨状がテレビでも良く放送されるようになりました。
「ただごとじゃない」というのに気付き始めたドイツ人(だけじゃないけど)が、再び買い物に走ることになりました。
2月末の買い占めからほぼ回復した商店ですが、この頃また棚がガラガラ状態となります。
3月15日に決定された大規模規制
3月13日に、16日からの学校と保育園の閉鎖が発表されました。
そして15日には、17日からの店舗や施設、集会の閉鎖/禁止が発表されました。
この17日からの大規模規制は、なかなかに厳しいものです。「自粛」ではなくて、従わなければいけないものです。
もちろん人々は慌てふためき、再度買い物に走りました・・・
トイレットペーパーは、国を問わず品切れになるナンバーワンですね。
3月18日のスーパーのトイレットペーパーの棚。「ひとりでたくさん買わないで、他の人のことも考えましょう」という張り紙がありました。
閉鎖されない施設は、生活上必要なところだけです。
食料品店、薬局、医療施設、ガソリンスタンド、銀行など。
それ以外は閉鎖です。
たとえば
バーやパブなどの酒場
コンサートや演劇などの施設、美術・博物館
スポーツ施設(公共も民間も)
風俗店
音楽/レジャー/サークルの会合
宗教施設の会合(ミサなども中止)
子供に関して病院や介護施設への出入りを制限
レストランやホテルなどはテーブルの間隔をあけるなどの厳しい規制
レストランは開店条件を満たしても、6時から18時までのみ
観光目的の宿泊禁止
3月18日現在、公園(子供の遊び場)の閉鎖が議論されています。
ドイツでいきなり感染者が増えたのはどうしてなのか
これは私の個人的な意見です。
日本では感染が比較的ゆっくり広がりある程度抑え込まれている感じがするのに、ドイツでは瞬く間に感染者が増えて行ったのはどうしてなのか、考えてみました。
経済的なダメージなどは、あえて考えていません。
日本の自粛の感覚が良かったのかも
ドイツではとにかく「他人ごと」感覚で、対応が遅れたのだと思います。政府とか州とかではなく、個人ベースで。
そして日本人の良いところでも悪いところでもある「自粛」の感覚、こちらの人にはありません。
日本人は他人の目を気にして、今これをしたら白い目で見られるかもと思ったり、他の人がそうしているから自分もそうしなきゃ、という面があります。
これは通常だと、悪い面の方が目立つかなと思います。もっと自分の考えで動こうよ、とか。そういうのが差別を産むんだよ、とかね。
でも今回に関しては、日本では早い時期から小規模なイベントも自粛されて、人の集まる場所が自発的に規制されてきたので、それが良い結果を生んだような気がします。
ドイツでは「え~、この時期に旅行に行っちゃう?」みたいな感じでしたからね。
なので、今回の商店や施設の閉鎖にしても「要請や自粛」ではなく、強制です。
ヨーロッパは地続きである
日本は島国、ドイツは地続きで9ヶ国に取り囲まれている。
これね、本当に大変だと思います。今は国境がほとんど閉鎖されて検問してますが、何しろぐるりと他の国に囲まれちゃってるんですからね。
海に囲まれた日本の方が制御しやすいのは、明らかですよね。
習慣と国民性の違い
上に書いた「自粛」感覚も、日本の国民性と言えるかもしれませんが。
日本では手を洗うことと毎日お風呂に入ることが、ほとんど習慣化している人が多いと思います。
手を洗うことは、小さい時からかなり徹底的に教育されますよね。学校や幼稚園などでも。
こちらではこういうことは、たぶん個人的なことなんだと思います。親がそうじゃなかったら、子供は学びようがないというか。
小さい頃から習慣になったことって、やらないでいると気持ち悪かったりしますよね。
おトイレの後は手を洗う、外から帰ったら手を洗う。洗わないと、何かソワソワしたりして・・・
地域や場所にもよりますが、おトイレの後手を洗わない人、結構いますよ。
おおらかなラテン系のヨーロッパ人は、北の方のヨーロッパ人に比べて手を洗わない人の比率が高いような気がします。
日本では、お風呂も毎日はいる人が多いかと思います。
こちらでは毎日シャワーを浴びる人って、たぶんあまりいないんじゃないかと思います。
こちらの人は、シャワーを浴びるとしても朝が多いですね。
ヨーロッパは基本的に一年中乾燥していることが多いので、(特に夏は)汗をかく湿度の高い日本とは習慣が違ってくるのは、当然と言えば当然ですね。
手を頻繁に洗って毎日お風呂に入る日本人ってすごい!と言っているわけじゃなくて、習慣の違いということです。
そしてその習慣の違いが、今回のような感染症の場合には、感染拡大に影響が出るかもしれないなと思うのです。
まとめ
これを書いているのは2020年3月18日です。
いまだにドイツの感染者数は増え続けていますが、亡くなる人がとても少ないのです。さすがドイツだなと思います。
まだまだこれからどうなって行くのか、全然わからなくて不安な中で書いています。
日本も今は封じ込めが効いているように見えますが、これからのことはわかりません。
どうかこれ以上新コロナウィルス(COVID-19)が暴れませんように!早く収束しますように。
また続報を書くかもしれません。続報は良いお知らせだと嬉しいのですが・・・
2020年3月18日以降の経緯や補償、4月20日緩和予定についてはこちらへ。
2020年4月19日以降については、こちらにまとめてあります。
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